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映画『おしゃれ泥棒』―オードリー・ヘプバーンの魅力がきらめく、ロマンティック・クライム・コメディ

1966年に公開されたアメリカ映画『おしゃれ泥棒』(原題:How to Steal a Million)は、オードリー・ヘプバーンが主演を務めたロマンティック・コメディの名作のひとつです。パリを舞台にしたおしゃれで軽快な物語と、ウィットに富んだ台詞回し、そしてオードリー・ヘプバーンの圧倒的なファッションセンスが融合した本作は、今なお多くの映画ファンを魅了し続けています。


作品情報:
『おしゃれ泥棒』(原題:How to Steal a Million)(1966年公開)
出演:オードリー・ヘプバーン、ピーター・オトゥール/監督:ウィリアム・ワイラー


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あらすじ

舞台はパリ。主人公のニコル・ボネ(オードリー・ヘプバーン)は、裕福な美術商の娘。父親シャルルは一流の美術品収集家として知られているが、実は彼が所有する名作の多くは、自らが偽造した贋作だった。ニコルは父の秘密を知ってはいるものの、目をつぶって平穏な日々を送っていた。


ところがある日、シャルルが贋作の「チェリーニのヴィーナス像」をパリの有名美術館に貸し出すことになり、美術館側は保険をかけるために鑑定を行うと宣言する。もし贋作であることがバレれば、父は逮捕され、名誉も家もすべてを失ってしまう。


父の秘密を守るため、ニコルは大胆にも美術館から像を盗み出す計画を立てる。彼女は偶然出会った紳士的な泥棒(と思い込んでいる男)サイモン・デルモット(ピーター・オトゥール)に協力を依頼する。だが、彼には意外な正体があり──?


サスペンスとロマンスが軽快に絡み合う、エレガントでスリリングな物語が幕を開ける。

見どころ

1. パリの街を背景に繰り広げられるコメディタッチの泥棒劇


本作の魅力は、何といっても優雅でウィットに富んだストーリー展開。命を懸けたようなサスペンスではなく、どこか抜けていてお茶目な盗みの計画が、上品なユーモアと共に描かれます。


主人公たちが美術館に潜入し、静寂の中で繰り広げる“盗み”のシーンは、まるで舞台劇のようなリズム感があり、緊張感の中にも笑いがあります。特に、センサーを避けるためにモップや磁石を駆使する場面は、スパイ映画さながらの演出で観客を引き込みます。


2. 洗練された台詞とテンポの良い会話劇


オードリー・ヘプバーンとピーター・オトゥールの掛け合いは、まさに知的でスタイリッシュ。皮肉とユーモアが散りばめられた会話は、脚本の巧みさを感じさせます。恋の駆け引きも絶妙で、ロマンティックな要素も自然に物語に溶け込んでいます。


3. 美術、ファッション、ロマンスの三拍子


名画や彫刻などが多数登場する本作は、美術への造詣が深い人にとっても楽しめる内容です。文化的背景とロマンスが美しく融合し、視覚的な豊かさも際立っています。

オードリー・ヘプバーンの役柄

オードリー・ヘプバーンが演じるニコル・ボネは、おっとりしたお嬢様のようでありながら、家族のために危険を冒す勇気と行動力を持つ女性です。彼女は父親の秘密を守ろうと決意し、初めての「大仕事」に挑戦する中で、知らぬ間にサイモンに惹かれていきます。


オードリー・ヘプバーンはこの役を通して、キュートさと強さを兼ね備えた現代的な女性像を見事に体現しています。軽快なユーモアのセンス、ピュアな恋心、そしておしゃれな立ち居振る舞い。どこを切り取っても「オードリーらしさ」に満ちあふれており、彼女の魅力が存分に味わえる役柄といえるでしょう。

オードリー・ヘプバーンの衣装

本作におけるファッションの魅力は特筆に値します。衣装を手がけたのは、オードリー・ヘプバーンの生涯の友人であり専属デザイナーでもあったユベール・ド・ジバンシィ。彼がデザインした数々の衣装が、ニコルというキャラクターの個性を際立たせています。


特に注目すべき衣装は以下の通りです。


黒いレースのアイマスクと白のミニドレス:
劇中の変装シーンで着用するファッションで、洗練されたセクシーさとミステリアスな魅力を演出。


オーバーサイズのサングラスにシックなコート:
60年代のモードを象徴するようなスタイルで、都会的な洗練を体現。


ツイードのスーツやドレッシーなワンピース:
シーンごとに異なるファッションで、見る者を飽きさせません。


どの衣装もオードリー・ヘプバーンのスリムな体型を活かしつつ、気品と可愛らしさを両立させたデザインとなっています。ファッションアイコンとしての彼女の存在感を再確認できる作品です。

オードリー・ヘプバーンの見どころ

『おしゃれ泥棒』は、オードリー・ヘプバーンの「ファッション」「チャーミングさ」「コミカルな演技」が三位一体となった作品です。彼女の見どころは数多くありますが、特に以下の点は注目です。


恋に落ちる瞬間の自然な表情:
サイモンと距離が縮まっていく過程で見せる表情やしぐさは、実にナチュラルでリアル。


ユーモアとエレガンスの融合:
盗みに入るという大胆な行動をコミカルに演じる一方で、どのシーンでも上品さを失わない稀有な存在感。


完璧なファッションセンス:
モダンでスタイリッシュな衣装の数々をさらりと着こなすヘプバーンは、まさに憧れの女性像。


ジバンシィとの美しいコラボレーション:
本作でもジバンシィとの黄金コンビが冴え渡り、ファッションを通してキャラクターに奥行きを持たせています。

まとめ

『おしゃれ泥棒』は、サスペンスとロマンス、ファッションとユーモアが絶妙なバランスで融合した、大人のための軽快なコメディ映画です。何よりも、オードリー・ヘプバーンの魅力が全編にわたって輝いており、彼女のファンにとっては必見の一作です。


彼女の優雅な所作、知的なユーモア、そしてジバンシィによるファッションの数々──まさに「映画の中で最もおしゃれな泥棒」ニコル・ボネを味わえる贅沢な作品です。


ロマンティックな気分に浸りたい夜、心を軽やかにしたい時に、ぜひ再訪してみてはいかがでしょうか?


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