hitoitsuhito

◀HOME

映画『ローマの休日』―永遠のプリンセス、オードリー・ヘプバーンの輝きとローマの風景が織りなす名作

1953年に公開されたアメリカ映画『ローマの休日』(原題:Roman Holiday)は、今なお多くの映画ファンに愛され続けるロマンティック・コメディの傑作です。ウィリアム・ワイラー監督の手によって生まれたこの作品は、ローマを舞台に繰り広げられる一日限りの夢のような恋物語です。


作品情報:
『ローマの休日』(原題:Roman Holiday)(1953年公開)
出演:グレゴリー・ペック、オードリー・ヘプバーン/監督:ウィリアム・ワイラー


『ローマの休日』[DVD]
» Rakuten » Amazon [PR]

あらすじ

物語の主人公は、ヨーロッパ某国の王女・アン(オードリー・ヘプバーン)。外交訪問のため各国を巡る最中、窮屈な王室生活に疲れ果てた彼女は、ローマの滞在先の宮殿を抜け出して街に繰り出します。薬の影響で街角のベンチで眠り込んでしまったアンを見つけたのは、アメリカ人新聞記者のジョー・ブラッドレー(グレゴリー・ペック)。


彼女の正体を知らずに一晩泊めてしまったジョーは、翌日彼女が王女であることに気づき、スクープを狙って彼女の“自由な一日”に同行することに。だが、ローマの美しい街並みの中でともに過ごすうちに、ふたりの間には次第に本物の感情が芽生えはじめます。


そして――彼女が再び「王女」としての現実に戻る時間が近づいてくるのです。

見どころ

『ローマの休日』は、まさに映画史に残る名作として多くの人々に愛されてきました。中でも注目すべき見どころをいくつかご紹介します。


1. ローマの美しいロケーション


本作の大きな魅力のひとつが、全編がローマの実景で撮影されていること。トレビの泉、スペイン階段、コロッセオ、サンタンジェロ城など、ローマの名所が登場し、まるで観光映画のように街の魅力が映し出されています。


2. シンプルで心に響くストーリー


派手な展開や過剰な演出はなく、一日だけの儚い恋を静かに、しかし美しく描いています。結末も決してハッピーエンドとは言い切れないながら、観る者に深い余韻と満足感を残します。


3. 記者と王女の“駆け引き”の妙


スクープを狙う記者と、自由を求める王女。最初は計算と演技の入り混じったやりとりが、やがて素の心をぶつけ合う関係へと変化していく――その心理的な変遷が丁寧に描かれている点も本作の見どころです。

オードリー・ヘプバーンの役柄

本作で映画デビューを果たしたオードリー・ヘプバーンが演じるのは、王女・アン。


最初は格式張った物腰や姿勢で“王族”の風格を漂わせつつも、次第に街の喧騒や人々との触れ合いの中で笑顔を見せ、ひとりの若い女性としての素顔を表現していきます。


特にヘアサロンで髪をバッサリ切ったり、街角でアイスクリームを頬張ったり、スクーターに乗ってはしゃぐ姿など、次第に開放されていくアンの姿は観る人の心をとらえて離しません。


オードリー・ヘプバーン自身の持つ知性、品の良さ、チャーミングさがまさにアンというキャラクターにぴったりで、「王女でありながら、等身大の人間味を感じる存在」として観客に愛されています。

オードリー・ヘプバーンの衣装

『ローマの休日』は、オードリー・ヘプバーンのファッションアイコンとしての地位を決定づけた作品でもあります。


また、王女としてのドレス姿から、市井の女性の装いへと変化していく衣装の流れも見逃せません。衣装はパラマウントの衣装デザイナー、イーディス・ヘッドが手がけ、オードリー・ヘプバーンの魅力を最大限に引き出しました。


最も有名なのは、彼女がローマの街を歩く際に着用している「白いブラウスにミディ丈のフレアスカート、そして首元のスカーフ」というシンプルなスタイル。今見ても古さを感じさせないこのスタイルは、清楚で品のあるカジュアルファッションの代表例として、今なお世界中のファンに愛されています。これによりオードリー・ヘプバーンは、シンプルエレガンスの象徴として一躍注目の的となりました。

オードリー・ヘプバーンの見どころ

1. 髪を切るシーン


「王女としての象徴」である長い髪をばっさりと切る瞬間は、自由を手に入れようとする彼女の決意がにじむ感動的なシーン。オードリー・ヘプバーンの演技も自然で、観客も一緒に新しい一歩を踏み出す気持ちになります。


2. スクーターでの疾走


グレゴリー・ペックと2人乗りでローマの街を駆け抜けるスクーターシーンは、まさに映画史に残る名場面。ふたりの笑顔、街の風景、自由な空気――そのすべてが詰まった一瞬です。


3. 最後の記者会見のシーン


エンディングは、言葉よりも“まなざし”と“沈黙”で物語を語ります。アンがジョーと交わす視線、その余韻は観る者の胸に深く刻まれます。あえて多くを語らないからこそ、感情の波が押し寄せる名ラストです。

まとめ

『ローマの休日』は、ひとときの自由と恋、そして別れの余韻を描いた、永遠のラブストーリーです。

現代の観客にとっても新鮮な魅力を放ち続けるこの作品は、単なる古典映画ではなく、「人生に必要な潤い」を届けてくれる一本。そして、オードリー・ヘプバーンという唯一無二の女優の原点として、映画史に刻まれています。

何度観ても、何年経っても、美しい。そんな映画に出会いたい方に、ぜひおすすめしたい作品です。


『ローマの休日』[DVD]
» Rakuten » Amazon [PR]